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10月から始まるピンクリボン月間って知ってますか??
10月から始まるピンクリボン月間って知ってますか??
こんにちは。10月に入ると、街のあちこちでピンク色に染まった建物やリボンのマークを見かけたことはありませんか?実はこれ、「ピンクリボン月間」という大切な取り組みなんです。今日は、意外と知られていないこの運動について、皆さんにお話ししたいと思います。
ピンクリボン月間って何?
毎年10月1日から31日までの1ヶ月間は、「乳がん月間」として世界中で啓発活動が行われています。この期間、日本全国で「ピンクリボン運動」という、乳がんの早期発見・早期治療の大切さを伝えるキャンペーンが集中的に展開されるんです。
ピンク色のリボンは、乳がん啓発への支援と連帯の気持ちを表す、世界共通のシンボルマーク。街で見かけたら、「ああ、乳がんについて考える時期なんだな」って思い出してもらえたら嬉しいです。
どうして乳がん啓発が必要なの?
実は、乳がんは今、日本人女性が最もかかりやすいがんなんです。生涯で9人に1人が乳がんになるといわれています。決して他人事ではない数字ですよね。
でも、ここからが大事なポイント。乳がんは早期に発見できれば、90%以上が治るがんなんです。だからこそ、「早く見つけて、早く治療を始めること」がとても大切。ピンクリボン運動は、この希望のメッセージを多くの人に届けるために頑張っているんですよ。
この運動、どこから始まったの?
ピンクリボン運動の始まりは、1980年代のアメリカ。実は、とても心温まるストーリーがあるんです。
乳がんで若くして娘さんを亡くしたあるお母さんが、残された孫娘に「あなたには同じ悲しみを味わってほしくない」という願いを込めて、手作りのピンク色のリボンを渡したことが原点だったそうです。
この愛情あふれる想いが人々の心に響き、やがて世界中に広がって、今では国際的な運動になりました。商業目的ではなく、純粋な「大切な人を守りたい」という気持ちから生まれた運動だからこそ、多くの人の共感を呼んでいるんですね。
日本ではどんな活動をしているの?
日本でピンクリボン運動が広まったのは2000年代から。最初は東京タワーやレインボーブリッジをピンク色にライトアップするなど、目を引く大規模なイベントが中心でした。
今では全国津々浦々に活動が広がっていて、地域ごとにユニークな取り組みが行われています。例えば、東京の文京区では銭湯のお湯をピンク色に染める「ピンクリボンの湯」というユニークなイベントも!地域の皆さんが親しみやすい形で参加できる工夫がたくさんあるんです。
2024年の関西での取り組み例
京都では:
- 京都タワーや清水寺など、20ヶ所以上の施設がピンク色にライトアップ
- 医療専門家を招いた無料セミナーの開催
大阪では:
- セレッソ大阪の試合会場で啓発ブースを設置
- りんくうタウンで「ピンクリボンまつり」を開催
- 企業が市民向けセミナーを主催
こうしたイベントでは、専門家のお話を聞けたり、実際に触診モデルを体験できたりと、楽しみながら学べる機会がたくさん用意されています。
私たちに何ができるの?
「運動のことはわかったけど、私には何ができるの?」と思われるかもしれませんね。実は、誰でも今日から始められることがあるんです。
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ブレスト・アウェアネスを習慣に
難しい言葉ですが、要は「自分の乳房に関心を持つ生活習慣」のこと。月に一度の義務的な検査というより、日頃から自分の体の変化に気づけるようになることが大切なんです。
簡単3ステップ:
- 鏡の前で見る
- お風呂上がりに鏡の前で、腕を上げたり下げたりしながら、乳房の形や左右差、皮膚のへこみがないかチェック
- お風呂で触る
- 石鹸をつけて指の腹で優しく乳房全体を触り、しこりや硬い部分がないか確認
- 寝る前に触る
- 仰向けになって、反対側の手で乳房を触ってみる
おすすめのタイミング: 月経がある方は、月経が終わって1週間から10日後が良いそうです。閉経後の方は、「毎月19日(ピンクの日)」など、覚えやすい日を決めてみてくださいね。
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定期的に検診を受ける
自分で触ってチェックするのも大事ですが、それだけでは見つけられない小さながんもあります。40歳を過ぎたら、2年に1回はマンモグラフィ検診を受けましょう。
マンモグラフィは、触診では分からない初期の乳がんも見つけられる頼もしい検査です。「痛そう…」と心配される方も多いのですが、月経前の1週間を避けると痛みが少ないそうですよ。
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身近な人と話す
家族や友人と「検診受けた?」って話すこと、これが実はすごく大切なんです。ピンクリボンバッジを身につけたり、チャリティ商品を購入したりするのも素敵な支援の形ですね。
知っておきたい現状
少し真面目なお話になりますが、日本の乳がん検診受診率は約47%。欧米の70~80%と比べると、まだまだ低いのが現状です。
でも逆に言えば、受診率が上がれば、もっと多くの命が救えるということ。技術は十分にあるのに、検診に行かないことで救えない命があるのは、本当にもったいないことだと思いませんか?
最後に
乳がんは、決して恐れるだけの病気ではありません。正しく知って、適切に行動すれば、十分に向き合える病気なんです。
10月のピンクリボン月間は、自分の体と向き合うきっかけの月。「そういえば最近検診受けてないな」と思ったあなた、これを機にぜひ予約してみてください。
あなた自身のために、そしてあなたを大切に思う人たちのために。ピンクリボンは、そんな「守りたい」という優しい気持ちの象徴なんです。
一緒に、乳がんの不安から解放された未来を作っていきましょうね。
※検診を受ける際は、お住まいの市区町村の住民検診や、職場の健康診断、医療機関での人間ドックなどをご利用ください。「要精密検査」となっても必ずしもがんとは限りませんので、自己判断せず必ず専門医を受診してくださいね。